61人が本棚に入れています
本棚に追加
「英雄と呼ばれる人間はこの世界でも少数だ。世界でも屈指の実力者ってことだろ? 生きる伝説に近い。なら、その実力とやらに興味がわくのは戦闘に身をおく者なら当然のことさ。自分と英雄との力量差ってやつにも興味がそそるのもな。せっかくその実力を拝めるチャンスなのに、手抜きを見せられたらガッカリするよな? ある程度本気の力を見なければ、英雄の壁の高さなんて分からないってもんだ」
二カッと笑うと奇妙な戦闘体勢にはいる。
足は中段に構え、前の手は中段。後ろの手を高めにかざす
卍構え。
武器も待たずに無手で刀を相手にするには意図が読めない構えだ。
考えられるとすれば、拳法家で化勁で攻撃を受け流すあたりか?
「その構えで俺と戦うのか?」
ガルンは自然体で刀を持ったままだが、念のためチャクラを幾つか活性化させる。
「どうぞ。まあ、来ないなら此方から行きますが?」
不敵な笑みを浮かべるヴェイルを見て、ガルンは少し相手に興味が沸いてきた。
こちらの実力を考慮しての大胆不敵な言動は、安い挑発にしか見えないが敢えて乗るのも一興と言ったところだ。
最初のコメントを投稿しよう!