プロローグ

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 焦るなと言うのは無理があるが、休憩無しの強行軍は夜魅の国帰りのガルンの身体には厳しいのが実状である。  アズマリアの判断は正しいと言えよう。  フエキドウ林道自体、近隣の領主がメレリオンに道を作り、交通の便を良くして少しでも避暑地と自分の領地の流通を良くしようとして作った林道である。  少しでも領地が潤うように画策して無人の休息所まで作った理由はそれだ。  商売だろうが、客だろうが、人が流通すれば金は落ちるものである。  定期的にメンテナンスに人は訪れるが基本的きにフリーな休息所であり、調理器具などは置いてあるが食料の類は置いていない。  井戸があるので水には困らないが、あくまで林道を出た後での休息所と言うところだろう。  流石に貴族などは使用しないが、商人や旅人に取っては重宝する場所である。  流石に身分が低いものにはメレリオンに宿泊するには費用がかかりすぎるためだ。  あくまで、メレリオンのターゲット層は貴族や富豪ランクであり、庶民には向いていないのである。   
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