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小瓶の方は、瓶自体の造り込みから値が張るのが見て取れる。
明らかに貴族階級でもなければお目にかからない煌びやかさだ。
その中に赤い飴玉のようなものが三つ入っている。
黒いヘッドギアの方は古そうな外観ながら、新品のような質感に違和感を覚えた。
「何だこれは?」
ガルンは率直な感想を口にした。
「瓶の方はパリキス姫が昔サクラメント作製の練習で作ったポーションもどきだ。回復薬だから必ず一つ飲んでおけ」
「パリキスが?」
小瓶を取り上げるとマジマジと見つめる。
製作工程を考えると、この赤にはパリキスの血が使われているための影響だろうかとボンヤリと思う。
ただ、一般的なポーションは液体だ。
体力の回復を促すアイテムであり、高級品になれば治癒能力を促進して軽い怪我ならば直せるとされている。
基本は液体とされているが、これはどう見ても固体だ。
「なんだ? 飲むのが不安か?」
「いや、パリキスが造ったものなら不安はない。ただ一般のものに比べるとかけ離れていると思ってな」
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