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「一階の王宮近衛騎士団の数は三人か。領域守護のままならば、北門側に一人、中央に一人、南門側に一人か。北方方向にある幽冥神神殿付近には必ず一人。騒ぎがあれば中央の一人は救援に来るのか? それとも王族守護を優先して中央階段付近に止まるのか?」
ガルンが王宮近衛騎士団に所属している時は、暗殺者などの動きを遅延させる事が第一優先であり、自分の任された守護領域からは動かない方針であった。
王宮近衛騎士が防壁とするならば、何層も壁がある方が突破は面倒だからだ。
救援に駆けつけて壁を分厚くしても、敵が強力だった場合そこを突破されれば層の枚数が減った分だけ、結果的に敵の進軍スピードが上がると言う考え方である。
それよりは壁を多くして、騒ぎに気付いた第三城壁に駐屯している騎士団や、天翼騎士団が救援に来る時間稼ぎを優先している形であった。
「いや、現在は救援に動く形だ。冥魔大戦で瓦解した天翼騎士団の補填は難航しているからな。そちらはあくまで外部からの侵攻軍などに対する切り札になっている。変わりにローテーションで半休状態の残りの王宮近衛騎士が敵侵入経路に援軍に向かう手筈だ」
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