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「…っぶねー!生徒会長に見つかるところだったぜ」
彼女は部員其の一。空室の部長本人だ。
「まるで借金取りに追われてるかのような格好ね涼花」
「あ、朱里っ!お前…」
涼花は両の手で必死に窓の外の外構にしがみついていた。
「涼花。見えてるよ」
朱里は呆れ顔でその方向に指をさす。
「きゃん」
涼花はスカートを手で抑えるとバランスを崩し茂みに落ちる。
2階であれば大怪我ものだが、告の木が上手く生い茂げており擦り傷で済んだのは不幸中の幸い。
「朱里っ!ちょっとこっち来い」
「痛っ…ちょっと引っ張らないでよ!」
二人は校舎裏に消えていった。
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