第4話「今日は、休み」

2/3
前へ
/141ページ
次へ
(じいちゃんはすごいなぁ…) こういうの、ポルターガイストとか言うんだっけ?よく分かんないけど。 力のある幽霊は物を動かす事が出来る。 じいちゃんも何十年もここにいるからたぶん力が強いんだと思う。 0f122ceb-c6aa-403b-97d6-1a59d878b63a 簡単な家事もしてくれるいい幽霊だ。 「酒」 俺は酒を紙コップに注ぎ、飲む。 17a9b784-ff13-4772-b9f2-b82f5c0fde47 「はーっ…美味い」 弁当のフタを開け、チキン南蛮をもそもそと食べる。 「おい、テル。昨日の弁当は?」 あー、そうだった。 昨日の弁当もあったんだった。 「食うよ。取って」 「仕方ないのぅ。 そっちは温めなくていいのか?」 「うん。冷たくてもいける」 じいちゃんが冷蔵庫から昨日のチキン南蛮弁当を取り出し、レンジで温めると俺の前に置いてくれた。 「ありがと」 テーブルに突っ伏して横を向きながらダラダラ弁当を食い、酒と交互に飲み食いする。 「お?これは求人誌じゃないか」 じいちゃんはテーブルの中央に置かれたビニール袋の中から田畑さんが入れた冊子を取り出す。
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加