第12話「初めて女性とお付き合い」

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「それで…どうしたんです? 私に何か…用事があったのですか?」 「あ、うん…実は図々しいかもしれないけど食材を持ってきたんだ。 東さんの料理がとっても美味しかったからまた食べたくって。 食材、 買ってきたんです」 俺はビニール袋を広げると 東さんに食材を見せる。 「すごい…これはカレーの材料ですね」 「うん。良かったらカレー作ってくれないかな?」 ちょっとドキドキしている。 こんな 知り合ったばかりの男、 怪しいよな。 …やっぱり、 断られるかな… しかし、東さんは にっこりと笑って 「もちろん、 いいですよ。 天田さんにはお世話になってますし。 私の手料理でよければいくらでも食べて行ってください」 と言ってくれた。 「やった!ありがとう」 雪子にオッケーされて俺は思わずガッツポーズをする。 「では椅子に座って待っていてください。 シロちゃんが知り合いからもらってきた 鹿肉もあるから、それも入れた美味しいカレーを作ります」 「鹿肉?!」 「私が知り合いからもらってきたのよ。 もちろん ただじゃないわ。 色々物々交換してわらしべ長者の末に手に入れたの」 そうシロ様が自慢げに言う。 「シロちゃんはいろんな友達がいるみたい。 鹿肉は山のくまさんにもらったものなのよ」 「へ、へぇ…すごいね」 (シロ様って一体何者なんだろ…) 「手伝うわね 、雪子」 そういうとシロ様の体がどんどん大きくなり、なんと水色のワンピースを着た獣人に変化した。
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