第13話「社長、そして始まるタイトル回収」

3/3
9人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
「こんなの…信じてもらえないかもしれませんが。 俺は2人のおっしゃるように、視えますし、祓えます」 俺が認めると2人は手を叩いて 「素晴らしい!」と言ってくれた。 「祓える人、ようやく見つけたよ! カオルのあれレベル、今までいろんな 祓い屋に頼んだけど 全然ダメで。 …これなら 例の計画、始められるかもしれない。 ねぇ、土方さん?」 社長に同意を求められて 土方さんは頷く。 「事故物件 そして 心霊現象 解決。 これで事故物件も解決できて普通の値段で物件リストに出せますね」 「な、なんだって?!」 俺は思わず立ち上がる。 「…それ…俺がやるんですか?」 まあ…話の流れからするとそうなるわな…。 「あぁ。是非 君にやってもらいたい! 特別手当は出すから!もちろん 出張費、食費、その他もろもろ かかる経費は全部出すよ! だからお願い。天田君。 頼めるかな?」 社長はゴンとテーブルに頭をぶつけながら下げ、その頭の上で手を合わせて拝み出した。 「わ、分かりました…俺の、できる範囲でよければ」 俺がそう言うと社長は ガバッと顔を上げて立ち上がり、俺の両手を握ってブンブンと上下に振る。 「ありがとう!!ありがとう天田君!! これで大家さんも借りられない部屋も助かる!! いやー!本当にありがとう!!」 なんか めちゃくちゃ感謝されてるけど… やるしかないよな。 仕方ない。 やるしかないんだ。 こうして俺 「天田照貴の事故物件✕心霊現象なんとかし〼」 はスタートするのだった。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!