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朝から神様に呼び出された。
折角の日曜日なのに、ゆっくり寝かせてほしい。
神様の元へ向かうと、眉間にシワを寄せていた。
「他の天使達から報告があった。お前は天使でありながら、悪いことばかりしているそうだな?」
悪いことといっても……。
人間達が乗っている飛行機の上で昼寝とか。
恋の弓矢を犬に使って、人間を追い回させたりとか。
友達の天使の輪で輪投げしたりとか。
楽しいことをしているだけで、悪いことはしていないと思う。
神様は俺の顔を見て、溜め息をついた。
「反省の色が見えないな。天使の輪と羽は没収だ。下界で良い行いをするまで、天界への立ち入りを禁止する」
「そ、そんな……」
「私はここでお前の行動を監視する。ズルをしようとしても無駄だぞ。あとは、そうだな……人間の姿にしてやろう。悪いことばかりするお前には、子供の姿がお似合いだ」
神様は悪戯顔をしながら、俺に指を指し、ゆっくり回す。
背が縮んでいき、視界が下がっていく。
文句を言おうとしたが、その前に下界へ放り出された。
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