悪い天使と女の子

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息を大きく吸い込み、空に向かって叫ぶ。 「神様ー!見てるんだろ!雨降らしてくれよ!」 空の様子は変わらない。 もう一度息を吸い込み、叫ぶ。 「雨を降らせることぐらい出来るだろ!なぁ!」 二度目の叫びも、空に吸い込まれるだけだ。 「このケチ神ー!」 空を睨んでいると、女の子に服の袖を引っ張られる。 「ダメだよ。ちゃんとお願いしないと。神様に悪いこと言うと聞いてくれないよ?」 「わ、分かったよ」 このままだと、また何も出来ずに終わってしまう。 それだけは嫌だ。 女の子に喜んでほしいし、元気になってほしい。 一応、俺も天使だからな。
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