悪い天使と女の子

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雨が降り始めて少ししか経っていないが、だんだんと弱くなっていき、止んでしまった。 雲がなくなっていき、晴れていく。 「雨、止んじゃったね」 「……そうだな」 「お父さんに言えなかった……」 女の子は肩を落としている。 神様、もう少し降らせてくれよ。 これじゃ女の子が可哀想だ。 もう一度、お願いしてみるか。 傘から出て、空を見上げると、虹が出ていた。 天界まで届きそうな大きい虹だ。 「雨上がりの空に虹が出てるぞ」 声をかけると、女の子は傘をさしたまま、空を見上げる。 「わぁ……綺麗だね!」 「確か、虹は天国へ繋がっている橋だった気がする」 「そうなんだ!」 神様がそう言っていたと思う。 まさかこんな知識がここで役に立つとは。
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