第四話

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運営のパイセンがステージに上がりマイクを片手に叫んだ。えーっと?名前…また忘れた。 「ジャンケン大会の優勝者は 一年の椎野 咲耶だー!あの沢村を負かしたー!やったー!」 沢村くんが負けたのが 余程、嬉しいんだな。 でも…正直、僕も少し ホッとしている。 だって、優勝したら婚約だよ?すぐにでも話さなきゃならないじゃん! まだ覚悟も出来てないのにー 「では はづたんに大きな拍手で見送りを!!」 「えっ?」 あ、もうお開きなんだ。僕、帰っていいんだ。 沢村くんの姿が見えないけど どこに行ったのかな? 「はづたーん!」 ものすごい声援と拍手の中を僕はステージを降りて体育館の出口へと歩いて行く。案外、呆気なく終わったな。 「はづたん、ありがとうー!」 ありがとうとか言われても どう反応したら良いの?ジャンケン大会とか…分かっていたら来なかったんだけどー
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