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その後、コンビニでパスタを二つ購入し、芽惟はマンションに戻ってきた。
コンビニの袋に入ったパスタは、温めてもらったこともあり、温かい。マンションで温めてもよかったのだが、どうせすぐに食べるだろう。そう、思ったのだ。
カードキーで鍵を開けて、芽惟は扉を開ける。
「ただいま戻りました」
端的に声をかけて、靴を脱ぐ。そうしていれば、リビングのほうから敦也が顔を出した。
「あぁ、おかえりなさい」
彼がそれだけ声をかけて、また奥に引っ込んでいく。瞬間、芽惟は目を見開いた。
(……それだけを言うために、こちらに顔を出したの?)
そう思ったら、なんだか胸がどきどきとする。
敦也は冷徹な若社長とまで呼ばれているのだ。そんなことをするわけがないと思うのに、今の態度を見るにそうとしか思えない。
自然と緩む口元を引き締めて、芽惟はリビングに足を向けた。
リビングはとても広い。対面のキッチンと、ダイニングテーブル。椅子は二つしかないが、スペースからして四人分の椅子くらいは置けるだろうか。
そして、巨大なテレビと少し離れた場所にあるソファー。寛ぐにはぴったりのスペースだ。
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