第2章 同棲生活、始まります

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 敦也を見送った芽惟は、リビングに戻ってスマホを操作する。  この近辺の店を調べてみる。すると、一駅先に大型のショッピングモールがあることがわかった。 (駅までは徒歩五分程度だったはず。……ここにしよう)  とりあえず必要なものを書きだしていく。  日用品の類は大体揃っているが、それでも足りないものはある。  なんといっても、敦也は殆ど家事をしない。それゆえに、どうしても足りないものが生まれてしまうのだ。  手に持っていたボールペンを置いて、芽惟は「ふぅ」と息を吐く。 「敦也さんの邪魔にならない程度に、生活をするのは大前提。そのうえで、彼の健康面とかをサポート出来たらいいんだけど」  芽惟はいわば雇われた妻だ。彼の邪魔にならないことが一番。  けれど、ふんぞり返って贅沢三昧……というのは芽惟の性格上難しい。  なんといっても芽惟は仕事が大好きで、働くことが生きがいだったような人なのだから。  そんなことを思っていると、スマホにメッセージが届いた。送り主を確認すると、そこには父の名前が表示されている。
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