魔王を落とした男の話

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 女について歩いていく。  部屋はたくさんあるんだろうか。  まさかこの人と2人きりなんて事あったりは……しないか。 「ここです」  大きな扉の前で立ち止まり、その扉を開いた。 「ここ??」  豪華な部屋の造りに面食らう。 「この城はこんな部屋ばかりだ……ですのよ」 「へー、魔王ってすごいんだね」  部屋には香が焚かれているのか甘い香りが漂っている。 「お疲れでしょう」  そう言っていい香りのするお茶を淹れてくれた。 「おいしいですね、ありがとうございます  それにしてもこの部屋暑くないですか?」 「そうかしら?」  暑い、だんだんと体が火照ってくる。  女が妖しい笑みを浮かべて俺の隣に座り、しなだれかかってきた。  胸の谷間とチラリと見える生足に俺の下半身が反応してしまう。 「ねぇ、女に飢えているのではございませんか?」 「いや、そんな事は」  慌てて距離を取る。 「好きにしてくださってよろしいのですよ」  女が上目遣いでそう囁いて、さらに俺に迫ってきた。  マジか。  こんな事されて我慢できる男いる!?  いないよね  ってことで頂きまーす。  俺は、女の唇を奪い豊満な乳房に手をかけた。  久しぶりに抱く女の体に俺の昂りはおさまらない。  やっぱり女だ、女なんだよ。  何度目かの精を吐き出し、寝転んでいると女がこんな事を言い始めた。 「後ろに挿れるととても気持ちがいいそうですよ?  ご存知?」 「後ろ?」 「そう、ここですわ」  そう言って、俺の尻の孔に手を這わせた。 「未知の快感、味わってみたくありません?」  頭がボーッとしていた俺は、未知の快感に興味を惹かれて、味わってみたいと言った。 「フフフ、たーくさん気持ちよくさせてあげますわね」  そう囁いて俺の孔に指を挿れた。  異物感しか感じず、これが続くなら大したことはないのかのしれないと思った矢先、ある箇所を刺激された。  その瞬間快感が貫いた。  思わず声を上げてしまう。 「おぉ、感度が……よろしいですね  こちらも一緒に」  硬くなった俺のものを同時に刺激する。  あぁ、これは気持ちいい。  おもむろに布で目を覆われた。 「なに!?」 「感覚が研ぎ澄まされて、もっと気持ちよくなれますよ」  快感に抗えずもう女の言いなり状態だ。 「さぁ、仕上げにまいりましょうか」  先程までとは比べ物にならないくらいの圧迫感が俺を襲う。 「ウッ……アッァ、なにをいれた……?」 「ただの()……ですわ」  それからは何度も何度もいかされて、途中でぷつりと俺の記憶は途絶えた。
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