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千里神輿と千里妻
物の化け物で物の怪だ。
神輿は見越しだ。
良い未来を見越すために神輿は存在する。
その神輿を作ったのははぐれ陰陽師として生きていた娘だ。
神輿に少女を乗せる。少女は千里妻と呼ばれる。神輿に乗っている間千里妻は金で作られた小さいお神さまを抱く。
千里妻とお神さまを乗せた神輿を担ぎ村を周ると千里妻が未来を見る。
最後に本堂で千里妻に砂をかける。砂はヨの記憶を持っているからだ。ヨは世とか夜とか米とも言われるが誰も答えは知らない。
そして砂をかけられた千里妻はお告げをする。
当村のお神さま
天のお神さま
祓い清め
めでたき五穀迎え
銀三合まくか
米三合まくか
酒三合まくか
たらぬたらぬ
肉が足らぬ
肉何合まくか
お神さまの腹がなる
肉をまけ米をまけ酒をまけ
お告げを終えると千里妻は倒れた。千里妻は少女に戻ったのだ。
少女の親は少女を連れて違う村へ向かった。
そして村は強欲な貴族に焼かれた。お神さまは貴族に奪われた。
貴族がお神さまの首を切り落とした時、貴族の首が胴から離れたのだった。
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