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1 文明の要素が分かれば、政策が分かる!
人類は文明という〝高度に知的な生命活動の様式〟
(頭を使う生活様式)によって、繁栄を得ました。
知的な生命活動は、事実認識・意思決定・現実行動
(知る・決める・する)の3段階からなり、
それらを文明社会全体の活動にあてはめてみると、
科学・技術、制度・政策、経済・社会活動となります。
(以後、技術、政策、社会活動と略すことがあります。)
3つの文明活動には、それぞれの役割があります。
全ての人々が営む経済・社会活動は、文明活動の本体であり、
生活に必要なもの(富、財、資源などと呼ばれます)を得て、
分けることにより、営まれます。
〝深く因果法則を知る〟科学・技術は、富の生産に役立ち、
経済・社会活動を豊かにします。
〝皆で動けるよう決める〟制度・政策は、富の配分に役立ち、
経済・社会活動を健全に保ちます。
しかし文明活動には、3つの内外環境条件も必要です。
技術は、施設や製品などの物的資源に具現化されないと、
社会活動を豊かにできません。
政策は、健康や教育という人的資源を通じて実現されないと、
社会活動を健全に保てません。
また現代の科学・技術には多くの資金などが必要なので、
新技術の導入には政策による支援が必須ですが、
その際には資源や市場など、
より大きな自然・社会環境が強く影響します。
あるものについて考えるためには、
他のものとの区別や、役割分担を知ることが必要です。
そうした区別や役割を知る時は、
『象は最大の陸上動物である』のように、
一番近い分類の中で他の要素とどう違うのか
(最近類における種差)という、定義を決めると便利です。
切り口(分類方法)は色々あり得ますが、
経済・社会活動とは社会的な現実行動であり、
政策及び技術は社会的な意思決定と事実認識、
と考えると分かりやすいです。
3つの文明活動と3つの必要条件を知り、
その6要素からなる〝文明の総合力〟を、
技術導入含む総合政策によって高めれば、
さらなる社会の繁栄が得られると思います。
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