57人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ。もしかして桜沢くん?」
鈴虫の声に突如として重なった親友の名前に、一路が「え?」と門脇を見やる。
「瞬人がどーかしたんすか」
「あ、いや。なんか可能性あるかもって思って」
「なんのっすか」
「んー……間違えてたらたぶん変な空気になるから、今は言えない」
「え」
不可解な門脇の発言に、一路の首が斜めに傾く。
廣瀬さんと桜沢くん……案外お似合いだな。
なんて一瞬ふたりをくっつけてみた自分の予想は的中していたと、門脇が知る未来もそう遠くはないだろう。
最初のコメントを投稿しよう!