1、義母の持論

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1、義母の持論

わたしの名前は、飯田陽葵(いいだひまり)。 30歳のどこにでもいる、ごく普通の専業主婦だ。 2LDKの決して広いとは言えないこの賃貸マンションで、夫の翔平(しょうへい)と暮らしている。 わたしの1日は、朝6時半に起きるところから始まる。 鏡の前で、ささっとダークブラウンのセミロングの髪を束ねて、エプロンを羽織る。 朝食の準備、翔平(しょうへい)のお弁当を作っている間に、朝の7時。 お寝坊さんの翔平を起こしに行くのが毎朝の日課だ。 「翔平、朝だよ〜」 「…ん〜〜〜…」 翔平は抱きまくらを抱きしめながら、ころんと寝返りを打つ。 しかし、なかなか目覚める気配がない。 だけど、それもいつものこと。 翔平が多少寝坊しても会社に遅刻しないように、すぐに朝食を食べられる準備をしておくのが、わたしの仕事だ。
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