1、義母の持論

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寝癖のついた黒髪短髪の頭をポリポリとかきながら、ようやく起きてきた翔平は顔を洗いに洗面所へ。 その間に、わたしは朝食をお皿に盛り付け、テーブルの上に敷かれたランチョンマットの上に並べておく。 「…いただきます」 「いただきます」 まだ完全に起きていないのか、テンションの低い翔平の向かいに座って、わたしもいっしょに朝食を取る。 翔平は、あくびをしながら朝食のトーストをかじり、スマホをいじる。 わたしは、朝のニュース番組になんとなく目を移す。 だから、この時間のダイニングはテレビの音しか聞こえない。 まるで熟年夫婦のような朝の静けさだけれど、わたしたちは結婚してまだ1年。 世間一般で言うと、まだまだ『新婚』と言われる時期かもしれない。 決して、仲が悪いというわけではない。
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