1、義母の持論

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だから、ついついやってあげたくなってしまう。 いわゆる、これが『母性』というやつかもしれない。 あの頃のわたしは本当にかわいかった。 翔平のためなら、なんでもしてあげたくなるのだから。 しかし、今になってよくよく考えてみたら、わたしにとっての『母性』は…。 翔平にとっては、ただの『家政婦』としてしか思われていなかったのかもしれない。 家事は嫌いというわけではなかったけど、べつにわたしだって結婚してからも『家政婦』になりたかったわけじゃない。 できることなら仕事を続けたかった。 今の生活のように、『専業主婦』を望んだことなんて一度だってない。 ふと、棚に飾っている結婚式の写真が目に入った。 ウェディングドレスを着たわたしの隣に、グレーのタキシードを着た翔平。 2人とも、満面の笑みだ。
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