逆さま

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 君が泣いていると聞きました。誰もが辛い時もあるし、悲しい時もある。ちょうど今、君はそんな時なのかもしれません。  私はといえば、用事を片づけたり、散歩をしたり、本を読んだりと、相変わらずの日々を送っています。今、君に心配してもらうことは一つもないので、代わりに私が君の心配を存分にしようと思います。    あれから数日、君の心配をして過ごしています。いろいろな考え方や角度から君の心配をしていますが、やはり、君に聞かないと君が泣いている本当の理由がわからないので、心配するだけに終わってしまいます。だから、近いうちに君に会いにいこうと思います。会えば君が泣いている理由がわかるので、私の君に対する心配もより具体的になるはずです。そうすれば、より君の事を心配できるのではと、少し安心しています。  明日、君に会いにいきますが、せっかくなら、君に元気になってもらいたいと思っています。ただ、私は君が泣いている理由を知らないので、どんな方法が一番いいのか、わかりません。だけど、わからないで済ますには心が落ち着かないので、わからなくても元気になってもらえないか考えることにします。たとえば、おいしい珈琲を飲んだり、昔の映画を観たり、ケーキを買うのもいいと思います。  ただ、これらは私が泣いた時に元気になる方法なので、君に当うかどうかは、わかりません。ただ、明日になるまでまだ時間があるので、それまで君が元気になる方法を考えながら過ごしたいと思います。  もう夜になりました。あと数時間もすれば君に会いにいく朝です。  明日は一緒に虹を見にいきましょう。たとえ君がどんな理由で泣いていようと、虹を見れば元気になるはずです。もちろん、これは私が思う元気が出る方法ですが、きっと、君もそうだと信じています。  君も知っていると思いますが、やはり虹を見るのは雨上がりにかぎります。だから私は、明日雨が降るなか、君の家まで迎えにいき、湖まで散歩をして、湖に着いた頃に雨が上がり、そして、虹がかかるのがベストだと判断しました。  だから、寝る前に、明日雨が降り、そして止むことをお祈りしようと思います。だから君にも同じようにお祈りをしてほしいです。あと、逆さまのてるてるぼうずと、普通のてるてるぼうずも吊してもらえれば嬉しいです。  それでは、また明日会えるのを楽しみにしています。おやすみなさい。
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