6.私に出来ること

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ちなみに私は、パニーニ1個のプレートで、注文したのは、ボロネーゼとモッツァレラチーズのパニーニだ。牛肉とチーズがよく絡んでとても美味しい。 本当はもう1つ食べたかったけれど、このあとのことも考えると、私の胃には1つの方が良さそうだったため、あえて1つにしたのだった。 「雰囲気もいいよな。白が基調でとても明るいし」 あっという間に1つ目のパニーニを食べ終え、プレートに添えられているリーフサラダを食べた大橋さんがそう言った。 「そうですよね。インテリアもシンプルなのに素敵だし、何だか気分が上がる感じがします」 お互いに感想を言い合いつつ食べ進めていると、もう少しで食べ終わるタイミングで、クリームソーダが運ばれてきた。大橋さんは巨峰のクリームソーダ、私はレモンのクリームソーダを注文していた。 「緑の、メロンソーダのやつはよく見るけど、巨峰とかレモンとかはあまり見ないよな」 大橋さんが2つのクリームソーダを見ながら、しみじみと言った。 「確かにそうですよね…ありそうなのに。私もメロンソーダくらいしか見たことないです」 私がそう答えると、大橋さんはうんうんと頷きながら、 「だよなぁ。もうクリームソーダと言えば、メロン!て感じだよな」 と言った。 「分かります!それに子供の頃なんて、カフェなんか行かないから、クリームソーダは飲めたとしてもファミレスとかじゃないですか。だから、すごく特別感がありましたよ」 私がそう言うと、大橋さんは再び頷き共感してくれた。それがまた1つ、共通点が出来たような気がしていた。
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