戯言姫と雨の国
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はるか昔この国には神がいた。神は元々自然の力を自分のものとして使うことができた。 しかし人間は非力だった。そこで神は人間に対し魔物の形で自然の力を分け与えた。 人に使われるだけに存在する魔物。その姿は人間によく似ていたけれど、血は巡らず、体温をもたず、その背には大きな羽があった。 魔物は従順だった。彼らは自分が存在する意義をよくわかっていた。 それから、時は流れ——
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