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「結論から言うと、同じです。ただ、我々が考えていたようなことではなかったということでした」とサジューム。
「どういうことだ?」
黙って聞いていたガイウスが、口を挟んだ。
「私はかつてお二人に、『アメリアにはミウという精霊が憑いている』とご説明したと思うのですが、そうではなく、アメリアがミウなのです」
とサジュームが言うと、アークもガイウスも首を傾げ、よく分からないといった顔をした。
サジュームは、導師から聞いた魂の転生の話をし、アメリアの知恵は前世の記憶によるものであることを伝えた。
「リアが導師に関心があったのは、自分と同じかどうかを確認したかったのだと思われます」
とサジュームは説明を締めくくった。
「なんと…。信じがたいことであるな」
ガイウスがそう言うと、アークは
「ならば、あのずば抜けた魔力はどう説明する?」
とサジュームに訊いた。
「あくまでも推測ですが、転生に世界を越える力があるなら、違う世界から渡ってきたものに付与されるものなのかもしれません」
サジュームが腕を組みながら語ると、ガイウスが、
「そうだとするなら、魔力持ちっていうのは皆、違う世界から渡ってきたのかもしれないな」
と笑いながら言った。
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