保護

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 「一応その家の特徴を言ってみてください。ピンとくる可能性も、ゼロではありませんから」  「えっと……珍しい4階建ての家です。暗くてよくわからないですが、白い家みたいです。立派な門柱から玄関までの距離は、だいぶ離れていて、室内だけでなく、庭もかなり広いことがわかります。あっ、こそこそしていたら、外飼いしていた犬に、吠えられてしまいました。ちょっと離れます」  家の様子を眺めていたところを、忠実な番犬に見つかってしまい、里帆は恥ずかしくなって、その場を離れようとする。  しかし、電話の向こうの相手に、制される。  「待ってください。今行きますから」  「え?」  そう言って、通話がブツッと切れた。  目を白黒させていると、次の瞬間、信じられないことが起こった。
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