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「まぁ任しとけ。」
「記録係頼むわ。」
「薬品取りに行ってくるねぇ〜。」
正直忘れていた。実験の班…アンニュイとブレイクと一緒だってこと。事情を理解してくれてる分、私がぼーっとしていてもその真意を理解してくれる。とはいえ、何という気まずさ。正直先生を恨みたい。どうしてこの組み合わせなんですか、と。あまりにもやり場がない感情だけど。
「まだ薬品取りに来てない班は取りに来て〜。」
今日は沈殿とか何だとかの実験だったっけ。いつもだったら普通に楽しそうな実験だって思ってるけど、状況が状況でそんなことを考える余裕がない。
普通はこんなこと思わない。この瞬間だけは…今だけはお嬢様に嫌われたい。本当に私のことを好いているかとかそれ以前に、変に期待してる私をぶん殴りたい。あの箱入りのお嬢様が、そんな探りを入れる…真意が、浮気にはならないかとかそういうことのはずがない。あのお嬢様は、立派な人。どう足掻いても、普通はお見合いか、名家同士か…それか、インテリ同士でやり取りする。私頭いいわけじゃないし、何か抜きん出た才能があるわけじゃないし。
というか、色々と邪推したりする私が憎い。殺して欲しいくらい。勝手に期待して、変に落ち込むなんて嫌だ。だったらもう「嫌い」って言われたい。
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