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『前から思ってたんですけど、お嬢様はお嬢様じゃないですか?』
『えぇ、ワタクシはワタクシよ。』
『いや、そういうことじゃなくて。今だけ名前呼び捨てにしてもいいです?』
『どうぞ。』
『ステファニーはウォンツ家の一人娘じゃないですかってコトです。』
『えぇ。そうね。でもそれがどうかしたの?』
『どうして、私を雇ってから、調理師とかを解雇したのかなって気になってたんです。』
『負担でしたか?』
『あぁ、いや別に…。割にあった給料貰ってますし。それにお嬢様も作り置きでも別に構わないって言ってるし…そういうことじゃなくて。』
『もう少し人を侍らせていてもおかしくないと?なぜしないのかということ?』
『そうですそうです。』
『そうねぇ。二人のほうが気が楽なの。陰で期待を寄せるのなら勝手にしろって思うけれど…ワタクシの視界でそんな風にされると、ワタクシも居心地が悪いのよね…。』
『ふーん?』
『アナタはワタクシに余計な期待をしないでしょう?』
『まぁ私一般人ですし。何の期待を寄せるのかすら分かんないですけど。』
どうしてワタクシは今そのやりとりを思い出したのでしょう。脈絡も何もないではないですか。
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