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「……ウォンツさん。」
「はい。」
「私は、この文章がとても綺麗だと思います。貴女の素直な感情が述べられている。」
「…はい。」
「ところどころに見られる小さな紙のヨレも含めてね。」
「…恥ずかしいです。」
「涙を流すほど、貴女は感極まっていたということでしょう?」
先生は周りの目を気にして小声でそう呟いたのです。ありがたい限りです。
「私は泣くことや苛立つことは人間味があると思っています。勿論、その感情の背景にもよります。しかし、私の目から見て貴女の苛立ちは、とても人間らしい感情だと思いました。」
「…はい。」
「……コレは預かりますね。…課題が終了した者は各自自習もしくは帰宅の準備をしてくださいね─。」
ミス・ウィンウィン。アナタが許しさえすれば──ワタクシはいつでもアナタを手に入れようとするでしょう。ごめんなさい。
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