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《放課後》光入り乱れ
ミス・ウィンウィンは欠伸をかきながら帰りのホームルームの時間を過ごしていた。
「特に連絡事項はないけど何かある人はいる?…ないね、よし、じゃぁ解散!」
ミス・ウィンウィンは眠そうな体で鞄を持ち上げる。
「ん〜…帰ったら水回りの掃除と〜。」
「ちょっとタンマタンマ。クラブ行くはずっしょ?」
「…あ。しまったいつもの癖で…。」
「真面目だねぇ。」
アンとニュイがニコニコと笑って、ミス・ウィンウィンの元へとやって来る。そしてブレイクもやって来る。
「ウィン〜?起きてっか?」
「起きてる。」
「顔が眠そうだな…。」
「眠くないし。」
「そうかよ…。」
ブレイクは半ば諦めたような表情で、ミス・ウィンウィンに歩く速度を合わせる。廊下に出ると部活着で忙しそうに駆け回っている生徒や、放課後何をしようかと話し合っている生徒や、そんな人並みを掻き分けていち早く帰ろうとする生徒もいた。
「ところでクラブってどこにあるんだ?」
「うーんちょっと歩くけど、そんな遠くないよ。ほら、あそこのストリート系の一角のあたり。」
「…うちの雇い主の家近くのあそこ?」
「そーそー。にしてもお嬢様様のお家がストリートの街に近いってなんか不思議だよね〜。」
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