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アンのそんな言葉をものともせず、ミス・ウィンウィンは「まぁ、お嬢様は不思議な人だからね〜。私を雇ったのも色々なこと知ってるんじゃないかって理由だし」と応答する。
「やっぱ名家のお嬢様は世間知らずってのが相場なのか?」
「…まぁ世間知らずだから言える事もあるわけだし。そうなんじゃない?」
「それってアレ…?恋は残酷か否かみたいな発言のことなのぉ〜?」
「…まぁ、それもあるし、距離感バグってるし、バグってるし。」
「ディスりのパターン少なすぎっしょ。」
そんな他愛のないやりとりをしながら、四人は学校の門をくぐり、歩道へと出る。ミス・ウィンウィンは依然として眠たそうな顔だった。それを気に掛けたブレイクがカバンからお菓子を取り出す。
「ウィンはこれ食えよ。少しは目覚めるからさ。」
「何、ラムネ?」
「ラムネだって侮っちゃだめだぜ?ほらほら一粒食った食った。よくわかんないけど、朝から難しい顔して考えすぎるから脳みそ疲れたんじゃね?」
「…それでブドウ糖摂取しろってこと──ん!?」
「やばいだろやばいだろ。」
ウィンの仰々しい反応を受けたニュイが、ブレイクに対して手を出してラムネをねだる。ブレイクはそれに快く応じてラムネを一粒渡す。
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