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「違います違います!クラブにはもう二人も一緒になって行ったんです!本当にアイツとは友達なだけなんですよ!」
「…え?」
ウォンツ嬢の険しい顔が一変、呆けたような顔になっていた。ウォンツ嬢は今一度昼に見た光景を思い返す。
「…言われてみれば、前方のお二人ともお話ししてたような─。」
「とんだ勘違いしないでください!あのバカブレイクと恋人同士なんてイヤですから!」
「そこまで否定されるとかえって彼が可哀想ですね。」
「その要因作ったのお嬢様ですけど!?」
ミス・ウィンウィンの威勢に押し負けたのか、ウォンツ嬢が身を引く。それに伴ってミス・ウィンウィンが姿勢を正すと、今度は毅然とした態度で「お話って何ですか」と尋ねる。
「あぁ、そうでしたそうでした。話というのは─。」
「解雇ですよね。」
ミス・ウィンウィンのトーンの低い声に加え無気力感にウォンツ嬢は「えっ」と声をあげる。
「え?」
「アナタが職務をサボったことについてはさほど重視はしていませんけど…。学生ですし放課後遊ぶのは別にいいと思うんです。」
「え、でも晩御飯。」
「宅配でもいいですしインスタント麺とか食べてみたいですね?」
「…え、じゃぁ、私が帰るときに…見送ってたメガネの人は…?」
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