1人が本棚に入れています
本棚に追加
【三分間】どっちもどっちだ
本当にカップラーメンなんかで今日の晩御飯を済ましちゃっていいのだろうか。てっきり冗談なのかと思ったけど、マジだった。
いやまぁ、お嬢様にとっちゃ物珍しいし…興味もそそられるし、私からしても楽だからwin-winではあるんだけど、これでいいのか…?
「お湯はこの窪みのラインまで入れれば?」
「そうですね。あ、ちょ、気をつけてくださいよ。火傷なんてさせたら、下手したら痕が残るんですから。」
「分かってますよ。」
お嬢様の手先は不器用って訳ではないけど、家事とかこういうのも今まで私がやってきたから心配でならない。手元が少しおぼつかない時もあるし…。
「…ミス・ウィンウィン。」
「なんですか?」
「お互いの勘違いも消化できたところで、お話ししたいことが。」
「さっきから言ってるやつですよね?」
「えぇ。勘違いをし合ってたお陰で話すのが遅れてしまいました。」
困ったように笑ってる。いつもと変わりない顔ではあるんだけど、まとってる雰囲気がどこか暗いというか、らしくない。
最初のコメントを投稿しよう!