【三分間】どっちもどっちだ

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 実際新生活は人の出入りが激しい。去る者を追わず。突き放されてないなら私は別にいい。  お嬢様の判断に介入するだけの権力というか権限がない。でもそんなことを聞くのにはそれ相応の理由があるんだよね。多分。 「どうして、そんなこと聞くんですか。決めるのはお嬢様でしょ?」 「…私が私であるように、親も親です。ウォンツ家の人間がどんな人間なのか分かるでしょう?」 「あぁ…えぇ。」  なんというか、欲求というかそういうことに素直で、なんというか─策略家なイメージはある。子は親を写した鏡って言うし─。 「両親が明日やってきます。見合いの日程も組んでいるそうです。」 「…強引ですね?」 「…しかし、そちらの方がいいとは思うんです。様々な事情を考慮すると。」 「お嬢様自身はどうなんですか。」 「…もしも意中の相手がいたら──。」  お嬢様はこっちを見てきた。妙にギラついた目で、ちょっと怖くもある。  身を退こうとしたら─。 「─そちらを優先すべきだと考えますか。」  こんのお嬢様!私の手掴んだ!ほんと…何を考えてんだ!
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