第1章 会社の御曹司に「処女を貰ってください」と言ってみたら

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「……こういうのは、お好きで?」  康介が、手を動かしながらそう問いかけてくる。  なので、芽依菜はためらう。……好きか嫌いかで問われれば、『好き』なのだろう。  ……まぁ、そもそも、どういう行為が『好き』に値するのかは、いまいちよくわからないが。 「……す、き、かも?」  迷った末に、何とか言葉を紡ぐ。  すると、康介の手が芽依菜のブラジャーを押し上げる。胸元が露わになって、芽依菜の喉からは「ひぃっ」という情けない声が漏れた。 「は、恥ずかしぃ……」  口元に手の甲を押し付けて、そう言う。  男性に肌を見せたことなど、記憶の中では一度もない。もしかしたら、物心つく前にあったのかもしれないが、それはカウント出来ることじゃないだろう。 「ははっ、目元まで、真っ赤」  羞恥心を煽るようにそう言った康介が、芽依菜の目元を舌で舐める。  瞬間、芽依菜の身体が跳ねた。 (な、なにしてっ……!)  そう抗議をしようとしたのもつかの間、康介の指が芽依菜の胸の頂を捉えた。  だからこそ、芽依菜はぎゅっと身を硬くする。
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