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「……こういうのは、お好きで?」
康介が、手を動かしながらそう問いかけてくる。
なので、芽依菜はためらう。……好きか嫌いかで問われれば、『好き』なのだろう。
……まぁ、そもそも、どういう行為が『好き』に値するのかは、いまいちよくわからないが。
「……す、き、かも?」
迷った末に、何とか言葉を紡ぐ。
すると、康介の手が芽依菜のブラジャーを押し上げる。胸元が露わになって、芽依菜の喉からは「ひぃっ」という情けない声が漏れた。
「は、恥ずかしぃ……」
口元に手の甲を押し付けて、そう言う。
男性に肌を見せたことなど、記憶の中では一度もない。もしかしたら、物心つく前にあったのかもしれないが、それはカウント出来ることじゃないだろう。
「ははっ、目元まで、真っ赤」
羞恥心を煽るようにそう言った康介が、芽依菜の目元を舌で舐める。
瞬間、芽依菜の身体が跳ねた。
(な、なにしてっ……!)
そう抗議をしようとしたのもつかの間、康介の指が芽依菜の胸の頂を捉えた。
だからこそ、芽依菜はぎゅっと身を硬くする。
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