第1章 会社の御曹司に「処女を貰ってください」と言ってみたら

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「っはぁ、ぁ、あっ」  自分の口から漏れた声が、自分の物だと信じたくない。それほどまでに、艶めかしくて生々しい声だった。  思わず耳をふさぎたくなるものの、口元を押さえつけるのに精いっぱいで。結果的に、芽依菜は耳をふさぐよりも口元をふさぐほうに集中する。……声を上げなければ、聞く必要などないから。 「……声、上げて」  なのに、芽依菜の意思を決壊させるように、康介がそう囁いてくる。  合わせるようにぎゅっと胸の頂をつままれて、芽依菜の身体がぴくんと跳ねた。 (こ、こんなの、知らないっ……!)  少なくとも、自分で身体を洗うときとは全く違う感覚に、芽依菜は恐れを抱く。  でも、それ以上に。……心地よくて、たまらない。 「はぁっ! あ、あっ!」  胸の頂の先端を、爪で引っかかれる。その鋭い痛みを、頭が快感に変換する。  ぎゅっと唇を結ぶのに、それさえも壊されてしまいそうだ。 「やぁっ! だめ、だめぇ……!」  ぶんぶんと首を縦に振って、芽依菜が抵抗しようとする。だけど、彼の手が止まってくれる素振りはない。  彼の指は、芽依菜の胸の頂を器用にも愛撫してくる。つまんで、引っかいて。胸の頂が、硬くなるのが芽依菜にも否応なしにわかってしまう。
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