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「っはぁ、ぁ、あっ」
自分の口から漏れた声が、自分の物だと信じたくない。それほどまでに、艶めかしくて生々しい声だった。
思わず耳をふさぎたくなるものの、口元を押さえつけるのに精いっぱいで。結果的に、芽依菜は耳をふさぐよりも口元をふさぐほうに集中する。……声を上げなければ、聞く必要などないから。
「……声、上げて」
なのに、芽依菜の意思を決壊させるように、康介がそう囁いてくる。
合わせるようにぎゅっと胸の頂をつままれて、芽依菜の身体がぴくんと跳ねた。
(こ、こんなの、知らないっ……!)
少なくとも、自分で身体を洗うときとは全く違う感覚に、芽依菜は恐れを抱く。
でも、それ以上に。……心地よくて、たまらない。
「はぁっ! あ、あっ!」
胸の頂の先端を、爪で引っかかれる。その鋭い痛みを、頭が快感に変換する。
ぎゅっと唇を結ぶのに、それさえも壊されてしまいそうだ。
「やぁっ! だめ、だめぇ……!」
ぶんぶんと首を縦に振って、芽依菜が抵抗しようとする。だけど、彼の手が止まってくれる素振りはない。
彼の指は、芽依菜の胸の頂を器用にも愛撫してくる。つまんで、引っかいて。胸の頂が、硬くなるのが芽依菜にも否応なしにわかってしまう。
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