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「4人に代わる代わる凌辱され、気づけば朝になってた。一晩中探し回ってくれた黒瀬が、笑いながら帰っていく4人を見つけ、まさかと思って男たちが歩いてきた方向にあった小屋を見つけてくれた」
「警察に行こうって言ったけど、桃瀬は凌辱されたことにショックを受け、そのことを誰にも知られたくないと泣いた。俺は後にも先にも、桃瀬が泣いてるのを始めてみたんだ」
――ひどい目にあったと思う。
美しすぎる2人への汚い嫉妬が生んだ、許しがたい事件だとは思う。
(でもお前らが今やってることは何なんだよ……!)
青木は繰り返される桃瀬のソレと黒崎の指の抽送に耐えながら、床の上についた両手を握りしめた。
「だから――次の週の放課後、人目のつかない路地に4人が入った瞬間に襲い掛かって、2人で殺した。4人を」
「どっちが何人殺したのかはわからなかった。でも気づいたら4人は血だらけで、もう動かなくなっていた」
(そうか……こいつら。その4人を殺した罪で、死刑判決を――)
青木の口内と、後ろと前を犯しながら、2人の昔話は続く。
「でも過去に後悔はない」
「こんな世に未練もない」
もはやどちらが何を言っているのかもわからない。
「だから俺たちは、一人だけの無罪放免は興味ないんだよ」
黒崎の声がボヤけて聞こえる。
「一人だけの死刑免除もね」
桃瀬の上履きも滲んで見える。
苦しさと痛みと、燃え上がる身体の熱で、意識が遠くなっていく。
「俺たちははなからBL実験なんてどうでもいい」
「興味あるのは、僕たちを死刑という永遠の別れに導いたお前の死顔だけだ」
桃瀬は青木の頭を鷲掴みにすると、根元までソレを押し込んだ。
「男と恋愛はおろか、目を合わせるのさえ苦痛にしてやる……!」
黒崎の長く太い指が奥まで突き刺さってくる。
「お前は桃瀬があの最低野郎たちに犯られたように、苦しんで死ぬんだ」
「……ああ゛!!」
喉の奥の壁を、桃瀬の先端がゴリゴリと擦る。
未だかつて誰も触れたことのない体の内側を、黒崎の指先が引っ掻く。
「―――ッ!!――――ッ!」
苦しい……。
痛い……。
苦しい……!
地獄を見ているようだ。
こんな地獄なら、もういっそのこと――――。
「……え。桃瀬君?黒崎君?」
その時、背後から聞き慣れない声が聞こえた。
「これは一体どういう……?」
3人そろって振り返ると、
「死刑って……?BL実験って……?」
先程赤羽が確かに閉めた扉が開いていて、
顔しか知らない2組の生徒が立っていた。
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