高嶺の花じゃなくても、

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そんなことを考えていると........................ 「杏子、なに暗い顔してんの?」 突然、正面から名前を呼ばれてハッとして。 「っ、あ、すいません、」 そのまま、とっさに謝ると。 「ふっ、杏子は多いよね。あんまり笑わないし、 クールに考えごとしたりとか、多い」 ニコニコと笑う1人の青年。 名前は、 三橋颯馬(みはしそうま)さん。 高校3年生の私より、 3つほど年上の大学2年生。 三橋ホールディングスの御曹司で。 実は、私の〝婚約者〟ってやつでもある。 三橋さんとは、 1ヶ月前、〝お見合い〟という形で出会った。 私は断るつもりで行ったのに。 三橋さんから、 『1ヶ月、お試しでいいから付き合って』 と、言われて今に至る。 実際今も、 三橋さんと街中のカフェにいるし...............
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