エテルニタス詩集

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人間性とは何か ふと思惟にふける また 私は人間を始めただろうか と願う 肉体を与えられた 精神を与えられた 私は一体 何のために生まれたのか 世界が宙づりになる 無意味な世界がそこにある ただの実在が 無意味になる 詩人であることの 栄光と屈辱も忘れて ただ畔を歩く仏になりたい と欲す 生きがいを探す時代もあり 死ぬ理由を探す時代もあり ただ生を蕩尽していた時代 私は永遠を浪費した詩人だった まどろみの中にさまよい 人格を磨きたいと願い また人間を始めただろうか と疑問し あらゆる人間を知りたいと思った だが、それは 肉体を失うことじゃなかったのか 私は不死鳥の罪と罰を与えられたのだろうか 死にたいと願いながら 死んでもなお生き返る不死鳥 淫らな女性に恋をしていれば よもやすると安楽があったのかもしれぬ 龍とは悪を根絶した人だ 天使とは善だけを為す存在だ 恥を知った時 私は私の卑劣さに 怒りを覚えた 神々との対話は果てることなく また新生が始まるだろう
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