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大滝の部屋の前に来た俺はドンドンドンと聞こえるようにノックをする。
「大滝ー」
次はガチャガチャとドアノブを動かす。
そうしていると部屋の中からガチャと鍵を開ける音がした。だからすぐさまドアから離れる。
「何ですか」
お風呂上がりだろうか、少し濡れている前髪を気だるそうにかきあげて登場してきた。
「ビール1缶頂戴?」
きゅるるん と効果音がつきそうなくらい可愛くオネダリしてみた。結構自信ある。
「そうやってこの前も来てましたよね?」
「この顔に免じて許して?」
その言葉を聞くと明らかに嫌そうな顔をしてきた。
失礼だぞ、仮にも俺の方が先輩なのに
「チッ...一缶だけですよ...」
そういい奥へと取りに行った。
持つべきものはビールをくれる後輩だわ
などと考えていると直ぐに戻ってきた。
「残りくらい把握しといてくださいよ。次はないですからね。」
「ありがt」バタン
勢いよく閉められた俺は一瞬固まったが
「おっしゃぁぁぁ!」とガッツポーズを決め風のごとく自室へと戻った。
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