手に入らぬ人

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母はとても優しく美しい女性だった 事あるごとに『もっと私に似ていたら…』と溢していた 私は、写真でしか知らない父によく似ているようで 母は父を思い出すのが辛かったのかもしれない 父は、私が生まれてすぐに 天に召されたそうだ 父が生きていたらと思うことは多々あった しかし 大切に育ててくれる母を思うと とてもじゃないけど言えなかった その代わり 父の弟である叔父がよく遊びにきてくれていた 叔父は来るたびに沢山遊んでくれて 夕食を一緒に取り そして私が寝付くまで居てくれる 私は、彼を父のように慕っていた だから、あの夜は本当に衝撃だった 訳もわからず自分の部屋に戻りベッドの中に逃げ込んで布団を被っても どうしても思い出してしまう 裸の母と叔父 なんで裸だったんだろう オシッコの出る所を触ってた 興味本位で自分の手をパンツの中に入れてみてる モゾモゾすると少しの違和感を感じた
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