手に入らぬ人

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それからも 叔父は遊びにきて泊まる 叔父の泊まる日は 母の部屋へとは近づけなかったが 叔父への嫌悪感を持つことはなかった 私は、叔父が変わらず大好きだった ある日、母が仕事で泊まりになるので 叔父が私の面倒を見るために来てくれた 「(わたる)くん、凪子が言うこと聞かなかったら ちゃんと怒ってね 凪子、渉叔父さんの言うことちゃんと守って良い子にしてるのよ」 「はーい」 「凪、買い物でもいくか?」 渉叔父さんは、私に甘く いつも買い物に連れて出掛けてくれる 「やったー!凪、新しい下敷き欲しいんだ!」 小学4年生の少女には 大人でカッコいい素敵な叔父さんだった
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