3,変化

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  このまま壱威は私から離れていくの? 小さくなっていく背中を見ながら、胸の中はまるでポッカリと穴が開いたようだった。 脳裏にふと過る彼の優しい笑顔。 ううん。やっぱりこのままなんてダメだ。 「追いかけよう」 後退りそうになっていた足を前に踏み出し、ぐっと拳を握る。 壱威がどうしてあんな態度を取るのか。 絶対に確かめてやるんだから! ──と、意気込んだのはいいものの。 やはり足の長さの差では到底敵わず、結局こんなところまで付いてきちゃったけど……屋上になんの用事があるんだろう?  
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