3,変化

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  「でも、確かに……」 この階段を上った先は終点。 つまり、屋上しかないはず。 もちろん人が飛び下りれる高さでもなく、逃げ場なんてどこにもない。 「おかしいな……」 不思議に思いながらポツリと呟き、思い切って屋上へと足を踏み入れる。 晴天の空の下に伸びる自分の影を見つめ、フェンスの手前まで歩み寄ろうとした時だった。 「……っ、……あ」 人影もない屋上なのに、小さな誰かの声が微かに聞こえた。 その声に耳を澄ませながら、入り口のある建物の反対側。 裏手の方へとゆっくり歩いていく。 「確かこっちの方から──…っ?!」 危うく壁の角から顔を出しかけて、引っ込む。 そこで見てしまった光景に私は息を呑んだ。  
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