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「どうしたの? まだ全部外し終えてないでしょ」
「も……これ、以上……は」
屈辱に唇を噛み締めながら懇願する。
もういいよ。そう言って壱威なら許してくれるんじゃないかと、淡い期待を抱いて。
でも、現実はそんなに甘くはなかった。
「あっ、そう。もう降参しちゃうんだ。いいよ、だったら俺が脱がしてあげる」
「えっ? 壱威……何言って」
「さっき未遂で終わった責任、取ってくれるよね?」
「……いっ!」
グイッと腕を引かれたかと思うと、鈍い痛みが背中に走る。
頬に掛かる吐息を感じて、痛覚に閉じた瞼を恐る恐る開くと……壱威の顔が間近にあった。
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