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歪んだ笑み。
掴まれた腕はギリッと軋むようで、微かな痛みを伴っていた。
……でも。
身体の痛みなんかより、心が痛い。
「本当にどうしちゃったの? 壱威……」
「…………」
「でも、それでも私は──!」
「黙れ」
「んんっ?!」
私は──壱威のことが好きだから。
その言葉を発する前に塞がれる唇。
優しさの欠片もない、暴力的なキス。
舌を無理やりねじ込まれて、口内をまさぐるように蹂躙してくる壱威の舌の生々しい感触。
そして……はだけた胸元に壱威の手が伸びてきた。
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