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その後は、改めてお互いの近況を話した。
ユズハは、街の復興に手を貸していることや子供がもう1人いること。冒険で見た景色や動植物を絵におこし、誰でも見られるようにして、特性や特徴を教えていること。
アイカは、故郷周辺の魔物を討伐しながら、研究者として様々な本を執筆。また、自身の冒険を物語風の本にまとめ、子供たちに読み聞かせるなどの活動を行っていること。
他にも他愛のない話をした。
初めはどこか緊張もぎこちない様子だったが、話していくうちに元通り、当時のように笑い合った。
だけど心が、これ以上はまた近づいては行けない、と制御していることをどかでうっすらと感じていた。
「まだ村にいるの?」
アイカを見送るユズハの腕の中には寝ている娘がいた。
「一晩泊まって、明日には行くかな」
うち泊まってく?と聞くと、大丈夫だよと笑った。
ゆも無理には引き止めなかった。
家を後にするアサヒ、それを見送るトモハ。
向かい合う時は笑顔だったが、顔を背けた途端、切なく悲しい表情に変わっていた。
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