16人が本棚に入れています
本棚に追加
大輔がバッドを握りしめて答える。
化け物相手じゃないとすれば、使うのは彼らに対してなのだろう。
一瞬そんなことをしてもいいのかと考えたが、彼らは大輔に銃口を突きつけているのだ。
これくらい準備して置かないと本当に殺されてしまうかもしれない。
「わかった行こう」
佳奈は慎也の体を優しくなでて、クローゼットを閉めたのだった。
☆☆☆
深夜1時過ぎに地蔵へ到着すると想像通り彼らはやってきていた。
昨日と同じようにブルーシートをしいて酒盛りをしている。
「なにあんたたち、また来たの?」
少しお酒が入っている様子の智子が言う。
「あの巨体の首が取られたのか」
大輔が2人になったイケニエたちを見て言う。
一番体の大きな一生の姿がなかった。
「だからなんだよ」
亮一は相変わらず猟銃を携えていて、それをずっと右手に持っている。
酒もほとんど飲んでいないようで、少しは周囲を警戒していることがわかった。
この街を壊滅させたいわりに、自分の身は守りたいのだろう。
「お前らの名字を教えろ」
大輔の言葉に智子と亮一は動きを止めた。
最初のコメントを投稿しよう!