死に至る花の病

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 前立腺ばかりを執拗に嬲った後、三本目の指を隆史さんが挿入した。その指先がバラバラに動き、僕の内壁をさらに広げていく。そのまま――一時間は経過した。僕はもう訳が分からなくなっていた。何度もローションの量を増やされ、ドロドロになった僕の後孔は、僕に快楽しか教えてくれない。 「そろそろ良いか。挿れるぞ」 「あ、ぁ……っ」  指が引き抜かれ、硬く巨大なものが、僕の菊門へとあてがわれた。それが隆史さんの亀頭だと認識した直後、僕の中へと挿いってきた。指とは全く異なる熱、圧倒的な質量に、僕は喘ぐしか出来なくなる。もう声を堪えるなど無理だった。 「まだ狭いな」 「ぁァ……」 「痛いか?」 「だ、大丈夫です」 「そうか。なら、いいよな?」 「ああ!」  隆史さんが根元まで陰茎を進めた。そして緩く腰を揺さぶった。  僕の目の奥が、快楽でちかちかとした。そんな僕の腰を掴み。かき混ぜるように隆史さんが腰を動かす。 「あ、あ、あ」 「絡みついてくる」 「ひ、ひあ、ぁ……ァあ! ああ!」  それから抽挿が始まった。奥まで突き入れては、ぎりぎりまで引き抜き、そうしてより深くを穿っては、また引き抜く。それを繰り返し、隆史さんは僕の最奥を探り当てた。 「本当に綺麗な体だな」 「ぁ、あ……っ、ぅ、ァ……」  奥深くを貫いたままで、隆史さんが動きを止めた。酷い快楽が、僕の中でせり上がってくる。張りつめた僕の陰茎には熱が集まり、僕の頭の中は、射精したいという欲求で染め上げられた。 「あ、ぁ……ぁ、ァ……あ、ああ、あっ」  隆史さんは動かない。その内に、ガクガクと僕の全身が震え始めた。何かが全身を埋め尽くしていく。それがイきそうだという感覚だと、すぐに気づいて僕は怯えた。 「ま、待ってくれ、嘘だ、ああああああ!」  そのまま動かれていないというのに、僕は射精した。ビクンと僕の体が大きく跳ねる。全身を絶頂感が埋め尽くした。すると喉で隆史さんが笑ったのが分かった。 「いやああああ!」  そして唐突に動いた。達している最中に追い打ちをかけられて、僕の理性が消し飛ぶ。ガンガンと激しく打ち付けられ、僕は獣のような声をあげて、ボロボロと泣いた。  暫くして内部に隆史さんの白液を感じた頃、やっと僕の体から快楽の波が引き、僕は布団の上に崩れ落ちて、そのまま意識を手放した。
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