氷の先住民

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3日後。 分析官が、捜査官たちを集めて言った。 「見てください。AIのアラートが消えましたよ!」 「おお!ご苦労ご苦労、どうやったんだ?」 「プログラムを追加したんです。つまり、ペンギンは地上での移動より水中の方が速い、と」 「何?人間とペンギンの違いって、そんなことじゃないだろう?」 「いろいろ試しましたが、これ以外の方法でペンギンを人間から区別することができませんでした。まあ、少なくともこれでうまくいきましたから・・・」 捜査官らは、人間の尊厳について少なからず疑問に思ったものの、とりあえずホッと安堵した。 ところが、再びAIがけたたましいアラートを発した。
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